2011/11/11出航の南極地域観測隊が使用する居住モジュールを製作致しました。
前回第51次に引き続き累計3基目の製作です。
私どもが長年キャンピングカーや特装車で培ってきた断熱技術や高強度軽量化技術が認められて連続採用されました。
また、このモジュールの運用による成果は私どものキャンピングカーにフィードバックされております。
居住用モジュールとは
-
居住用モジュールとは、南極地域観測隊が極地観測において観測点や観測基地まで移動する時に使用されるものです。
具体的には移動している間の隊員の宿泊場所や機械故障等の修理の為の作業スペースとして使用され、その為の設備が装備されています。
移動時にはモジュールは特殊なそりの上に積載され、雪上車で牽引して移動します。
雪上車では居住用だけではなく観測機材を積載したものや燃料を積載したもの等各種のモジュールやそりを数珠つなぎにして牽引します。
今回のモジュールは昭和基地からドームふじへの移動時に使用されます。
ドームふじは標高約3800メートル(日本の気圧換算では4000メートル級)気温約マイナス40°という環境です。
第51次の時に納入したモジュールよりかなり過酷な条件下での使用となりますので前回以上に断熱性を高めた仕様になっています。
ちなみに、このモジュールと同じ断熱技術は弊社キャンピングカー”MAMBOW”シリーズに使用されています。
居住用モジュールの装備
ここでは、第53次南極地域観測隊が使用する居住用モジュールの装備の一部を紹介致します。
各種作業用機材と就寝設備が装備されています。
南極観測船”しらせ”へ納入
2011/10/26にモジュールを極地研究所へ納入し、”しらせ”へ積込みをしました。
今回はデッキ上への納入でしたが、出航迄にはそりと合体するそうです。
南極観測船”しらせ”出航
2011/11/11日”しらせ”が出航しました。
当日、晴海埠頭で行われた出航式に参加してきました。
その際、デッキ上でモジュールの固縛状態も確認してきました。
”しらせ”の中は思ったよりゆったりとした通路や階段そしてエレベーターまで有りました。